事の発端は、とあるWindows機に対してリモートデスクトップでログインしようとしたとき。
実機を操作する際は問題なくログインできるユーザー名とパスワードの組み合わせが、リモートログインだとエラーになってしまう、というのです。
確かにリモートログインを試みると、「お使いの資格情報は機能しませんでした」と言われてしまいました。
そう言えば、同じPCで、ユーザー名をパスワードを入力することで一時的に機能を解除できる"とあるソフト"を使っているのですが、そのソフトでも「ユーザーまたはパスワードが違います」と言われて、解除できなかったことを思い出しました。
そうなると、このPCのユーザー情報に何かしらの問題があるのかもしれません。さっそく調べてみます。
ユーザー情報の確認と変更
まずはユーザー情報を確認してみます。
Windowsキーを押しながらRを押して「ファイル名を指定して実行」、またはスタートメニューを開くアイコンを右クリックして「ファイル名を指定して実行」を開き、名前欄に「lusrmgr.msc」と入力し、「OK」ボタンをクリックします。
lusrmgr「ローカルユーザーとグループ(ローカル)ユーザー」というウィンドウが開くので、「ユーザー」フォルダをクリックします。
もしくは、コントロールパネルから「コンピュータの管理」を開き、「ローカルユーザーとグループ」の「ユーザー」を開いてもOKです。
今回問題が発生しているPCの画面を載せる訳にはいかないので、画面のスクリーンショットを撮るためと、同じ状況を再現するため、別のPCを使用して調べてみます。
まずは状況を再現するため、初期の名前をUserとし、このUserをコントロールパネルの「ユーザーアカウント」から「名前の変更」でWin_Userに変更してみます。(実際のPCでは、使用者の苗字がユーザー名として使用されていました)
さて、名前を変更すると、ユーザー情報はどのようになっているのか、確認してみます。
見ての通り、変更したはずの名前は「フルネーム」欄にあり、「名前」欄の名前は変更前のものがそのまま残っていました。これはつまり、表示上の名前を変更しただけで、内部的な名前は変わっていない、ということになりますね。
この状態でPCを再起動すると、ログイン画面にはWin_Userと表示されますが、リモートログインを試みると、Win_Userではログインできません。変更前のUserでは、ログイン可能でした。
続いて、lusrmgr(もしくはコンピュータの管理)からユーザー名を右クリックして「名前の変更」を選択し、「名前」を現在のユーザー名、つまり「Win_User」に変更してみました。
変更後、再度リモートログインを試みたところ…今度はWin_Userで無事にログインできました。逆に、Userではログインできなくなりました。
※lusrmgrと、コンピュータの管理からのユーザー管理はProエディションのみの機能で、Homeエディションでは使用できません
原因
問題が発生したPCは、もともと別の名前のユーザーを使用していたそうです。その後、別の人が引き継ぐ際に、新しいユーザーを作成せずに名前を変更しただけで使用していたとのこと。
だから、ログインするときのユーザー名(表示上の名前)と、内部的なユーザー名が異なってしまっていた、ということです。
そして、それがリモートログインできない原因でした。
さいごに
ということで、ユーザーの設定で「フルネーム」ではなく「名前」を書き換えたところ、無事にリモートログインできるようになりました。
整理すると、今回のポイントは、
- 別のユーザーから引き継いだ際に、新規ユーザーとして作成せず、既存ユーザーの名前だけを変更して利用していたことで問題発生
- コントロールパネルの「ユーザーアカウント」から「アカウント名の変更」をしても、表示上の名前が変更されるだけで、内部的なユーザー名は変更されない
この2点でしょうか。
ちなみに、今回の書き換えにより、「ユーザー名とパスワードを入力することで一時的に機能を解除できるソフト」でも、正常に解除できるようになりました。
今日の作業は以上です。お疲れ様でした!
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