CentOS8.0では、MariaDBというMySQL派生のDBと、本家MySQLの両方がインストールディスクに収められていますので、自分で選択できるようになりました。
MariaDBは、DBとしての機能はもとより、MySQL向けの接続クライアントもそのまま使用できるので、今回MySQLからの置き換えを検討すべく、CentOS8.0の環境にインストールしてみることにしました。
MySQLをアンインストールしてから、MariaDBをインストールし、最初の設定をするまでの手順を備忘録としてメモメモ。
MySQLのアンインストール
MySQL8.0を既にインストールしている環境を使うので、まずはMySQLをアンインストールします。
まずは、インストールされているパッケージの確認。
# dnf list installed | grep mysql
mysql.x86_64 8.0.17-3.module_el8.0.0+181+899d6349 @AppStream
mysql-common.x86_64 8.0.17-3.module_el8.0.0+181+899d6349 @AppStream
mysql-errmsg.x86_64 8.0.17-3.module_el8.0.0+181+899d6349 @AppStream
mysql-server.x86_64 8.0.17-3.module_el8.0.0+181+899d6349 @AppStream
MySQLをアンインストールします。
# dnf remove @mysql:8.0
依存性関連のパッケージがあれば、一緒に削除されます。自分の環境では、MySQL本体とcommonやserverなど6つの依存関係パッケージが一緒に削除されました。
さらに、MySQLの残骸を削除します。
# rm -fr /var/lib/mysql
MariaDB10.3のインストール
インストールディスクにはMariaDB10.3.11が収められていますが、せっかくなので最新版をインストールしましょう。
以下のコマンドで、最新版のバージョンが確認できます。
# dnf info mariadb
名前 : mariadb
エポック : 3
バージョン : 10.3.11
リリース : 2.module_el8.0.0+35+6f2527ed
アーキテクチ : x86_64
サイズ : 6.2 M
ソース : mariadb-10.3.11-2.module_el8.0.0+35+6f2527ed.src.rpm
Repo : AppStream
:
:
:
2019年10月下旬時点での最新版は、10.3.11でした。インストールディスクに収められているものと同じバージョンですね。ではインストールします。
# dnf install @mariadb:10.3
依存関係のあるパッケージなども一緒にインストールしてくれます。
インストール後、バージョンを確認します。
# mysql --version
mysql Ver 15.1 Distrib 10.3.11-MariaDB, for Linux (x86_64) using readline 5.1
以上でMariaDB10.3のインストールが完了です。ついでに自動起動の設定をして、MariaDBを起動させておきましょう。
# systemctl enable mariadb
# systemctl start mariadb
MariaDBの初期設定
MariaDBの初期設定は、MySQLと同様にいくつかの質問に答えていくだけで完了します。質問部分だけ抜粋してみました。
# mysql_secure_installation
Enter current password for root (enter for none):
※何も入力せずエンター
Set root password? [Y/n] y
※設定しておいた方がいいのでy
New password:(設定したいパスワードを入力)
Re-enter new password:(設定したいパスワードを再入力)
Remove anonymous users? [Y/n] y
※匿名ユーザーは不要なのでy
Disallow root login remotely? [Y/n] y
※rootでリモートログインはしないのでy
Remove test database and access to it? [Y/n]y
※テスト用のデータベースは不要なのでy
Reload privilege tables now? [Y/n]y
※ここまでの設定を反映させるのでy
DBユーザーの作成やphpMyAdminを使う方法はMySQLと同様なので、ここでは省略します。
phpMyAdminにいたっては、MySQLをアンインストールしてMariaDBをインストールしただけで、何事もなかったかのようにそのまま使えました。
さすがはMySQLの派生(後継?)DBですね。
さいごに
ということで、MySQLからMariaDBに置き換える手順でした。この後、MySQLからエクスポートしたデータをMariaDBにインポートしてみましたが、本当にすんなり置き換えできていました。
現状、MySQLとMariaDBのどちらを使った方がいいのかは判断し難いところですが、MariaDBの方がセキュリティ面やパフォーマンス、性能など向上されているとのこと。そして、主要ディストリビューションがMariaDBに移行していたり、Googleなどのシステムでも置き換えが進んでいるらしいので、いずれはMySQLに代わって採用されていくようになるんでしょうね。
となれば、早めにMariaDBに移行していく方がいいのかもしれません。
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