TeraStationのファイル操作ログを、CentOS8上に立ち上げたsyslogサーバへ転送するための設定です。
以前、CentOS5でも同様の設定を行いましたが、サーバがCentOS8に変わり、TeraStationがTS5600Dシリーズに変わったことで、設定方法も少々変わりましたので、メモメモです。
CentOS8はSELinuxを無効化していることを前提としています。SELinuxの無効化などについては、以下の記事をご参考にどうぞ。
rsyslogの設定
まずはrsyslogの設定です。
今回は、/var/log/terastation の下にTeraStationのホスト(IPアドレス)のディレクトリを作成し、その下に[yyyymmdd].logというファイル名でログを保存していきます。
例えば、2021年1月19日のログファイルは「/var/log/terastation/192.168.1.200/20210119.log」になります。(TeraStationのIPアドレスが192.168.1.200の場合)
/etc/rsyslog.conf
# vi /etc/rsyslog.conf
# 19~20行目、24~25行目のコメントを外す
module(load="imudp") # needs to be done just once
input(type="imudp" port="514")
module(load="imtcp") # needs to be done just once
input(type="imtcp" port="514")
# ファイルの最後に以下を追加
$template TeraStationLog,"/var/log/terastation/%fromhost%/%$year%%$month%%$day%.log"
local6.info -?TeraStationLog
TS5600Dシリーズはファシリティが「local6」で送信されてくるようなので「local6.info」と指定していますが、ファシリティは環境により変わりますので、適宜変更が必要です。
また、TeraStationのsyslog転送機能ではログが全てinfoレベルで送信されてくるとのことなので、プライオリティを「info」としています。
firewalldの514ポートを開ける
通常、syslogで使用する514ポートは閉じられているので、開けてあげる必要があります。
# firewall-cmd --add-port=514/tcp --permanent
# firewall-cmd --add-port=514/udp --permanent
# firewall-cmd --reload
rsyslogの再起動
ここまで設定ができたら、rsyslogを再起動します。
# systemctl restart rsyslog
# service rsyslog restart でも可
これで、TeraStationからのログの受け入れ準備が整いました。
TeraStationの設定
続いて、TeraStationからログを転送する設定を行います。
ブラウザから、TeraStationの管理画面にログインし、「管理」メニューを開き、「ログ」の項目をクリックします。
ログ情報画面が表示されるので、右下の「編集」ボタンをクリックします。
ログ設定画面に遷移しますので、「ログ情報転送」の「有効にする」にチェックを入れ、syslogサーバのIPアドレス(ここでは192.168.1.7)を入力し、転送するログの種類(ここではファイル操作ログのみ)にチェックを入れ、「OK」ボタンをクリックします。
これで設定は完了です。
実際にログが飛んでいるかどうか、rsyslog.confで指定したログファイル(ここでは/var/log/terastation/192.168.1.200/20210119.log)を確認してみましょう。
さいごに
ファイル操作ログを取得しておくと、例えば行方不明になったファイルの足跡を辿ったり、最後にファイルに触った人を探し出すことができたり、何かと便利です。転ばぬ先の杖、ということで、まだ導入していなければ、ぜひ導入してみてはいかがでしょう。
ちなみに、ログファイルは膨大な量になりますので、定期的に削除することをお忘れなく!
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