Debian 3.0R6をインストールする機会があったので、開発用にセットアップするところまでを記録として残します。
なお、インストールイメージはDisc1~7までありますが、このディスクイメージには欠陥があるようで、インストール途中でエラーが出て先に進まなくなります。
そのため、セットアップはNetworkインストール用の最小構成CDで進めます。
インストール
インストール手順は、以下箇条書きで記述します。
Networkインストール用ディスクから起動する
起動したら、boot: と出たところで「bf24」と入力して Enter
※ bf24 とすることで、カーネル2.4系でインストールしてくれる
※ カーネル2.2系を入れる場合は、入力せずそのまま Enter言語の設定画面では「ja」を選択
「次:キーボードの設定」を選択
「qwerty/jp106:日本語」を選択
「次:スワップパーティションの初期化と有効化」を選択
説明が表示された後、まだ一度もパーティションを切っていないディスクの場合、パーティションがないよ、といったメッセージが表示されるので、「y」を入力
cfdisk が起動されるので、パーティションの設定を行う
(1) FD Type が Free Space となっている場所にカーソルを合わせる
(2) 画面下の「New」を選択
(3) 最初の領域は Primary を選択。2つめ以降は Logical
(4) パーティションを切る容量(サイズ)を指定
(5) 先頭からパーティションを取る場合は Beginning 後ろから取る場合は End
(6) 必要なパーティション分だけ、上記を繰り返す
上記で設定したパーティションのファイルシステムを設定する
(1) ファイルシステムを設定するパーティションにカーソルを合わせる
(2) 画面下の「Type」を選択
(3) 画面にファイルシステムの名称が2画面分ほど表示される
(4) swap用パーティションにはLinux(スワップ用)の番号を指定し、通常のパーティションにはLinux(EXT2)の番号を指定する
ファイルシステムの設定が終わったら、ブートパーティションを設定する
(1) ブートパーティションに設定するパーティションにカーソルを合わせる
(2) 画面下の「Bootable」を選択
(3) カーソルを合わせたパーティションの Flags に Boot と表示されれば設定完了
パーティション設定をディスクに書き込む
(1) 画面下の「Write」を選択
(2) パーティション情報を書き込んでよければ yes と入力し Enter
画面下の「Quit」を選択し、cfdisk を終了する
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スワップ領域の初期化
不良ブロックのチェックを実行するかの確認画面が出るので、チェックをする場合は <はい> を選択し、チェックをしない場合は <いいえ> を選択
次にスワップ領域の初期化を行う確認画面が出るので、<はい> を選択 -
Linuxパーティションの初期化
最初にどのファイルシステムで初期化するかを聞かれるので、EXT2 か EXT3 かを選択(カーネル2.2系のときは EXT3 は使えない)
不良ブロックのチェックを実行するかの確認画面が出るので、チェックをする場合は <はい> を選択し、チェックをしない場合は <いいえ> を選択
次に初期化を行う確認画面が出るので、<はい> を選択
ルートファイルシステムとしてマウントするかの確認が出るので、<はい> を選択
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Debian GNU/Linux インストールメインメニュー
ルートファイルシステムをマウントすると、インストールメニューが表示される
「次:カーネルとドライバモジュールのインストール」を選択
Debian CD-ROM を検出しました、という画面が表示されるので、<はい> を選択 -
デバイスドライバの設定
ネットワークカードが認識されないので、手動でドライバを選択する必要がある
モジュールカテゴリで net を選択し、 次の画面でネットワークカードを選択し、3com vorex というドライバを選択する(マシンによって選択するドライバは違う)
パラメータ入力画面では何も入力せずエンターを押せば、ドライバの組み込みが完了する
組み込みが完了したら、モジュールカテゴリ選択画面で Exit を選択して次に進む -
ネットワークの設定
ホスト名 :debian
DHCP :<いいえ>
IPアドレス :192.168.1.220
ネットマスク:255.255.255.0
ゲートウェイ:192.168.1.254
ドメイン名 :debian3
DNSサーバ :192.168.1.254 -
基本システムのインストール
ネットワークの設定が終わったら、基本システムのインストールを選択
基本システムのインストールが始まる -
ブートローダの設定
LILOのインストール先を聞かれるので、MBRを選択
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起動フロッピーの作成
特に必要が無いので、作成しない
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インストール完了
CDを取り出して、<はい> を選択してリブートする
リブート後の設定
リブート後の設定手順も、以下箇条書きで記述します。
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時刻の設定
タイムゾーンの設定で、最初にグリニッジ時刻を考慮するか聞かれるので <No>
タイムゾーンの指定で、Asia → Tokyo と選択 -
パスワードに関しての設定
MD5形式のパスワードを使用するか聞かれるので <Yes>
シャドウパスワードを使用するか聞かれるので <Yes>
rootのパスワードを聞かれるので、設定するパスワードを入力する
もう一度入力するよう促されるので、入力する -
一般ユーザーの作成
一般ユーザーを作成するか聞かれるので <Yes>
ユーザー名を聞かれるので user と入力して Enter
ユーザーのフルネームを聞かれるので、 適当に入力して Enter
パスワードを聞かれるので、設定するパスワードを入力する
もう一度入力するよう促されるので、入力する -
PCMCIAパッケージの削除確認
インストール用にセットアップしたPCMCIAパッケージを削除するか聞かれるので <Yes>
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PPP経由インストール確認
PPP接続でインターネットからパッケージをインストールするか聞かれるので <No>
※現在 Debian3.0用のインターネット経由インストールはサポートが終わっているらしい -
パッケージインストール手段
追加パッケージなどのインストール手段を聞かれるので、CDを選択
Apt Configuration という画面がでて、CDをスキャンするか聞かれるので、ここでDebian3.0インストールCDの1枚目から7枚目までを全てスキャンする
全てのスキャンが終わったら、<No> を選択
※これを行わないと、追加パッケージのインストールができない -
最新Debianインストール確認
CDのスキャンが終わると、最新のDebianを入れるか確認されるので、<No> を選択
次にセキュリティアップデート済みのものをダウンロードするか聞かれるので <Yes> -
tasksel によるインストール
tasksel を使ってのインストールを行うかの設定。
tasksel を起動するか聞かれるので、<Yes> を選択
tasksel installer が起動するので、今は何もせず F キーを押して終了する -
dselect によるインストール
dselect を使ってのインストールを行うかの設定。
dselect を起動するか聞かれるので、<Yes> を選択
画面いっぱいに説明文が表示されるので、スペースキーを押して次の画面へ
グラフィカルな画面になるので、今は何もせず X キーを押して終了する -
パッケージのインストール
こまでの設定が終わると、パッケージのインストールが始まる
Do you want to continue? [Y/n] と聞かれたら y と答えていくだけでよい
CDをセットするように促されたら、指示に従ってCDを入れ替えるインストールが終わると、以下のような画面が表示される(文章は省略)
+-------------------------------------------------+ | (1) Internet site; ~~~ | | (2) Internet site using smarthost: ~~~ | | (3) Satellite system: ~~~ | | (4) Local delivery only: ~~~ | | (5) No configuration: ~~~ | +-------------------------------------------------+
5番を入力して Enter
以上でセットアップが完了し、ログインプロンプトが出る。
必須パッケージの設定
以下、インストールコマンドのみ列挙していくので、それぞれ画面の指示に従うこと
・gccのインストール
# apt-get install gcc
・telnetのインストール
# apt-get install telnet
・telnetdのインストール
# apt-get install telnetd
・ftpのインストール
# apt-get install ftp
・ftpdのインストール
# apt-get install wu-ftpd
Debian3.0インストールCDに入っているパッケージの一覧を表示するには、
# apt-cache pkgnames
ただし、10000行以上になるので、ファイルなどにリダイレクトした方がよい
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