CentOS7.6には、デフォルトでPHP5.4がインストールされます。
今となっては古いPHPになってしまいますが、商用ディストリビューションのRed Hat Enterprise Linux(RHEL)のソースを元に作られているCentOSでは、RHELに合わせたバージョンのパッケージが採用されます。
RHELではこういった古いパッケージも、サポート期間内であればベンダーが独自にサポートするので、問題があればアップデートされます。RHELのポリシーに準拠しているCentOSも、もちろんアップデートされます。
ですので、古いバージョンだからといって欠陥があるわけではなく、安心して使うことができます。
が、今回は本番環境でPHPを7.3にアップデートするため、テスト環境となる今回構築している環境でも、PHPを7.3にアップデートする必要があるのです。
PHP5.4をアンインストール
PHP5.4から7.3にアップデートするには、結局のところ、入れ直す方が手っ取り早い。どうせ新規でセットアップしているサーバですし、今までの環境を残す必要もありません。
ということで、PHP関係一切をすっぱりアンインストールします。
# yum remove php-*
PHP7.3はRemiリポジトリが必要
新しいバージョンのPHPをインストールするには、標準のリポジトリではなく、Remiリポジトリが必要になります。
Remiリポジトリを有効にしていない方は、まずリポジトリの追加を行いましょう。別記事で手順を紹介しています。
PHP7.3をインストール
PHP5.4を削除し、Remiリポジトリの設定ができたら、いよいよPHP7.3をインストールします。
旧バージョンのPHPが指定されてしまうことを防ぐため、一旦全てのリポジトリを無効化し、PHP7.3のリポジトリを決め打ちで指定します。
# yum install --disablerepo=* --enablerepo=remi,remi-php73 php
Remiリポジトリ追加の記事で、EPELの公開鍵を取得するために libargon2 というパッケージをインストールしていますが、このパッケージは、PHP7.3を入れる際に依存性パッケージとして必要になります。
もし libargon2 をインストールしないまま、上記インストールコマンドを叩くと、おそらくEPELがないために依存性が解決されません。
PHP7.3を入れる前に、単体でインストールしておくことをおすすめします。
# yum install --disablerepo=* --enablerepo=epel libargon2
バージョンを確認して7.3になっていればOK
以上でインストールが完了です。あとは、運用していくうえで必要な関連パッケージがあれば、適宜追加しましょう。
最後に、PHPのバージョンを確認してみます。
# php -v
PHP 7.3.2 (cli) (built: Feb 5 2019 13:10:03) ( NTS )
Copyright (c) 1997-2018 The PHP Group
Zend Engine v3.3.2, Copyright (c) 1998-2018 Zend Technologies
無事、7.3になりました。お疲れ様でした!
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