いろいろと試験をするために、毎回 Linux サーバ機の設定を変えたりリブートしたりすると、ほかの人の作業にも影響が出てしまうため、WindowsXP上で仮想Linuxマシンを作って試験してしまおう、というのが今回の趣旨。いろいろある中で、今回は VirtualBox を使って仮想マシンを作成してみました。
きっと、「あぁ、書き残しておいて残しておいて良かった」と思える日が来ると思うので、ざっと手順をメモメモ。
VirtualBoxの準備
まずは VirtualBox を公式サイトからダウンロードしてインストール。32bit の WindowsXP なので、Downloads から「VirtualBox x.x.x for Windows hosts」の x86 をクリックしてダウンロードすればOK。
Fedora10の準備
続いて、仮想マシンにインストールするOSのイメージファイルを用意するわけですが、メディアで持っている場合はメディアからインストールも可能らしい。とりあえず今回は Fedora 10 のイメージファイルをダウンロードしてきました。
Fedora Project 公式サイト
仮想マシンの作成
そしていよいよ仮想マシンの作成。詳しくは以下のサイトに説明があるので、ここでは簡単な手順だけ。
VirtualBox 憩いの場 Wiki(リンク切れ)
- まずは VirtualBox を起動して、新規アイコンをクリック。仮想マシン作成ウィザードが表示されるので、次へ。
- 仮想マシンに名前をつけられるので、好きな名前を入力。今回は「Fedora10」とした。OSタイプは、今回 Fedora をインストールするので、オペレーティングシステムにLinux、バージョンにFedoraを設定して次へ。
- 仮想マシンに割り当てるメモリサイズを設定。推奨が 256MB になっているので、少し多めに 512MB に設定。ただしPCのメインメモリから割り当てられるので、あまり多くするとWindowsが重くなるかも。メモリサイズを指定したら次へ。
- 起動ディスクを作成。新規ボタンをクリックして、仮想マシンに割り当てるディスクサイズを指定する。とりあえず固定サイズで 30GB にしてみた。サイズを指定したら、起動ディスク(プライマリマスター)にチェックが入っていることを確認して、次へ。
- 設定の確認をし、よければ完了。これで仮想マシンの基が完成。
- 続いて、今作成した「Fedora10」をクリックしてから、設定アイコンをクリック。CD/DVD-ROMをクリックし、CD/DVDドライブのマウントにチェック。ISOイメージファイルのラジオボタンにチェックをつけ、右側のフォルダアイコンをクリック。仮想メディアマネージャが起動するので、追加アイコンをクリックして先にダウンロードしておいた Fedora 10 のイメージファイルを指定し、選択ボタンをクリック。戻った画面のOKボタンをクリックして設定画面を閉じる。
- 設定が終わったら起動アイコンをクリックして起動。
- Fedora10 のインストールが始まるので、通常のインストールと同じように進めていく。
- Fedora10 インストール後、Fedora10 に Guest Additions をインストールする。まずはコンパイラなどをインストールする必要があるので、以下のように。
# yum install gcc kernel-devel make
- Fedora10 起動中に、VirtualBox のメニューバーから、「デバイス」→「Guest Additionsのインストール」を選択するとセットアップツールがマウントされるので、/media/VBOXADDITIONS_x.x.x/VBoxLinuxAdditions-x86.run を実行してインストール。
- ホスト側となる Windows とのファイル共有用に、共有フォルダを設定。まず Windows 側で共有のためのフォルダを作成し、VirtualBox のメニューバーから「デバイス」→「共有フォルダ」を選択。共有フォルダをクリックし、右側の3つのフォルダアイコンの一番上をクリックして、先ほど Windows 側で作成した共有用フォルダを指定し、OKをクリック。後は以下のようにして Fedora10 側でマウントすれば共有完了。
# mount -t vboxsf Windows側共有フォルダ名 /mnt
とりあえずはこれで基本的な動作は可能。ちゃんと Fedora10 からもインターネットなどが見られるので、結構便利。
ネットワーク設定を変更
ただ、このままだとネットワークの設定が NAT になっているので、ホスト(VirtualBoxをインストールしたPC)と同じネットワークにある別PCから telnet などができなくて不便。以下の追加設定を行う。
まず、ゲスト(VirtualBoxで動かしているOS…今回はFedora10)を終了させてから、Fedora10 のアイコンを右クリックして表示されたメニューから「設定」 → 「ネットワーク」を選択する。
有効化されているアダプタの「割り当て」を「ホストインターフェース」に変更し、ホストで使用している NIC を選択する。
あとは Fedora10 を起動し、ホスト上でのIPと同じセグメントで、ホストとは違うIPアドレスを使ってネットワークの設定をしてあげることで、なんと1枚の NIC で2つのIPアドレスが使えてしまうようです。つまり、ネットワーク上では2台のPCに見えるという。
シングルコアのPCだとちょっときついかもしれないけど、マルチコアCPUなら、裏で Linux を走らせながらの作業もほとんど負荷を感じずにいられるかもしれません。ちなみに自分の環境は Core2Quad Q9300 に 4GB メモリ(実際は 3.24GB 認識)で、Fedora10 に 512MB メモリを割り当てても、Java開発を除けば重さを感じることはほとんどないし、PCを買い足さなくても自分専用のサーバができて、これでいろんな試験をするにも他人にお伺いをたてなくてもよくなり、快適快適。
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